はやと形成外科クリニック

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ラドン

ラドンを含む「天然温泉」は、古来よりラジウム温泉と呼びます。ではラドンとは何かということになるのですが、ラドン(Radon)とは、ラジウムという金属から発生した気体で脂肪に溶けやすく、呼吸器と皮膚を通して体内にとりこまれます。呼吸器からの吸収は気体中の濃度、皮膚からの吸収量は、浴水温度が高いほど、また皮膚の血流量が多いほど増加します。体内に吸収されたラドンは、血液に入って全身を回ります。ラドンは脂肪が多い副腎皮質、脾臓、皮下脂肪、赤血球などに多く集まります。そのため、特に副腎皮質や脳下垂体の機能を強めるとされています。また、関節リウマチや運動器疾患の患者の痛みを和らげるとされていますが、これは、ラドンが特に脂質の多い神経の髄鞘(ずいしょう)に作用するためと言われています。ラジウム温泉は秋田の玉川温泉や岡山の三朝温泉などが全国的に有名ですが、いろいろな病に効果があると湯治に訪れる人は後を絶たないそうです。ただ心配なのは低線量とはいえ、放射線を浴びても大丈夫だろうか・・ということです。放射線を浴びると白血病や癌になるというイメージがあります。少量であれば放射線を被爆しても自然に回復しますが、ある一定以上被爆をすると健康に影響がでるようになります。だいたいの目安としては次の通り。500ミリシーベルト以上-白血球が減少1000ミリシーベルト以上-悪心・嘔吐・倦怠感などの自覚症状4000ミリシーベルト以上-全身に浴びると被爆した半数以上が死亡次に日常で浴びる放射線について。よく言われているのが、レントゲンやCTなどの治療です。これらの検査での被ばく量は胸部X線検査・・・0.05ミリシーベルト腹部X線検査・・・0.6ミリシーベルトマンモグラフィー検査・・・0.1ミリシーベルトバリウム検査・・・2.0ミリシーベルト頭部CT検査・・・0.5~1.5ミリシーベルト胸部CT検査・・・7.0ミリシーベルトではラジウム温泉はどれぐらいの被爆量かというと0.3~15マイクロシーベルト/時です。ラジウム温泉によって多い少ないはありますが、たとえ10倍ぐらいになっても1ミリシーベルトには全くいかない被爆量なのです。健康障害が出るような被爆量ではありませんので、ラジウム温泉は安全であると言えるでしょう。そしなんと!!1992年のデータですが三朝温泉の地域に住む人の癌の発生率は全国平均の半分と報告されたそうですよ。